おやつ食べてる?夕方、体がキツくなる原因。
おやつの時間といえば、3時というのが一般的ですが、その理由はどこにあるのでしょうか?
今回は、おやつを3時に食べることの科学的な意義について、詳しく解説していきます。
まず、おやつを3時に食べることの歴史的な背景について見てみましょう。
おやつという言葉は、江戸時代に「御八つ」とよばれていたものが由来です。
午後2時から4時までの時間帯を「八刻」と呼んでいたことから、「八刻」に食べる軽食を「御八つ」と呼んでいました。
当時は、食事は1日2回と決められていたため、朝と夕の間に体力維持のために休憩を挟みながらおやつを食べていたそうです。
時代が進むに連れて、「御八つ」は「おやつ」に変化し、「3時のおやつ」という言葉が定着してきました。
へぇ〜!って私も勉強になりました。
では、おやつを3時に食べることには、どんな科学的な意義があるのでしょうか?
それは、血糖値のコントロールとエネルギーの補給に関係しています。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことで、私たちの体のエネルギー源です。
食事をすると、食品中の糖質が小腸で吸収されてブドウ糖に変わり、血液に送り込まれます。
すると、血糖値が上昇し、インスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げます。
しかし、インスリンが過剰に分泌されると、血糖値が低下しすぎて低血糖状態になります。
低血糖状態になると、脳や体を動かすためのエネルギーが不足し、集中力や判断力が低下したり、イライラしたりすることがあります。
そこで、おやつを食べることで血糖値を適度に上げることができます。
しかし、おやつを食べる時間帯によっても血糖値の変化は異なります。
それは、私たちの体内時計をコントロールする「BMAL1」というタンパク質の働きに関係しています。
「BMAL1」は、脂肪を貯め込む働きがありますが、その働きは日中は減少し夜間は増加します。
そのため、日中におやつを食べると脂肪として溜め込まれにくく、夜間におやつを食べると脂肪として溜め込まれやすくなります。
午後3時頃は、「BMAL1」の働きが最も低下する時間帯です。
そのため、この時間帯におやつを食べることで血糖値を上昇させるだけでなく、脂肪として貯め込まれるリスクも低減することができます。
また、午後3時頃は、昼食後の眠気や疲労がピークに達する時間帯でもあります。
おやつを食べることでエネルギーを補給し、気分転換や息抜きにもなります。
おやつを食べることで、脳や体のパフォーマンスを向上させることができるのです。
ただし、おやつを食べるときには、量や種類にも注意が必要です。
おやつのカロリーは、1日の摂取エネルギーの10%程度、約200kcalを目安にしましょう。
また、糖質だけでなく、たんぱく質や食物繊維も含まれたバランスの良いおやつを選びましょう。
糖質は素早くエネルギーになりますが、すぐに消費されてしまいます。
たんぱく質は筋肉や骨などの体組織の材料になりますが、消化に時間がかかります。
食物繊維は小腸での糖の吸収を遅らせたり、便通を良くしたりしますが、消化されません。
これらの栄養素を組み合わせることで、血糖値の上昇を緩やかにし、満腹感を持続させることができます。
以上が、おやつを3時に食べることの解説です。
まとめ
おやつは、歴史的にも科学的にも3時が最適な時間帯です。
適切なおやつを食べることで夕方に低血糖で体がキツく(だるく)なることを予防できるかもしれません。
しかし、おやつを食べることは決して義務ではありません。
自分の体調や生活リズムに合わせて、適切な量と種類のおやつを楽しみましょう。
体のことを気遣って食べるおやつは栄養バランスを考えて量も気をつけながら、色々な方法を試してご自身に合った方法見つけましょう。